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2018/08/01

「ホッカイダー1998 はじめての北海道編」発売記念インタビュー

北海道に通うこと20年。
北海道マニアの神威バズさんが贈るバイク一人旅エッセイ漫画ホッカイダー1998 はじめての北海道編
2016年から「マンガ on ウェブ」に掲載された本作ですが、2018年8月1日、ついに電子書籍単行本がリリースされました。
 
 
 
旅エッセイは数あれど、素人にはなかなかマネのできない旅ばかり。
ホンダXR250にまたがり、「誰にでもできる旅」の魅力をレポートします。
マネをしてみたくなる旅がここにあります!
 
バズさんが雑誌で作品を連載するのは本作が初めて。
マンガ on ウェブ主催「第6回 ネーム大賞」第5位(2014年)を獲得し、本格的に漫画を描き始めたバズさんですが、それまではネットを中心にオリジナルTシャツを販売するTシャツ屋さんでした。
そして、現在もTシャツ屋さんと二足のわらじを履いて漫画を執筆中なのです。
元々、漫画とは無縁な生活を送っていたバズさんでしたが、なぜ漫画を描き始めたのでしょうか?
電子書籍単行本発売に対する意気込みは?
そして、北海道に通い続ける理由とは?
バズさんのご自宅にお邪魔してお話を伺ってきました。
 
(取材/文 佐藤秀峰)
 
 
 
 
さて、こちらは某所、バズさんのお仕事部屋。
何やらPCがたくさんならんでいますね。
 
 
 
 
 
バズさん、こんにちは!
 
 
ということでバズさん。
良い笑顔。
さっそくですが、「ホッカイダー1998 はじめての北海道編」を描いたきっかけを教えてください。
 
「元々、旅が好きで北海道に通っていたので、そこであった面白い出来事を発信したいな、と思っていたんですよ。どういう風に発信しようかと考えた時、漫画って情報発信ツールとしておもしろそうだなと。でも、絵を描いたり、コマを割ったり、漫画を描くってハードルが高いですよね。
ある時、TシャツラブサミットというTシャツ実売イベントに出店していた時、似顔絵ブースに佐藤さんがいらっしゃっていたんですよ。「漫画家だぁ」って思って、佐藤さんのことを検索したりしてるウチに『ネーム大賞』という漫画賞があることに気がつきました。
ネーム(下描きや絵コンテのようなもの)だったら描けるかもな、と初めて漫画を描き、賞に応募してみました」
 
きっかけは僕ですか。
 
「仕事でTシャツのデザインはしていましたが、デザインと絵ってまた別じゃないですか。絵は苦手で、紙にペンとインクで描いてみようと思ったら、まったく上手く描けない。ペンタブを買ってデジタルの力を借りてなんとか描き上げました。賞に応募したら5位に入賞しました」
 
 
 
 
 
いきなりスゴイ。
 
「審査員だった編集者の田中誠さんが、講評で『自分の所属してる雑誌に載せたいな』とおっしゃってくれて、『載せてください!』と某雑誌の連載を目指して打ち合わせが始まりました。漫画を描いたのは初めてだったので、第三者の意見がほしかったんですよ。でも、あまり厳しいことは言われなかったですかね。皆さん優しかったです。ただ、雑誌の編集長から『淡々としすぎているから、実際にはなかった出来事でもいいから、激しいエピソードを入れられない?』って言われまして、そうなるとちょと違うしなぁと。実際、連載が決まったら専業で毎週描けるのか、とかいう問題もありましたし、いろいろあってマンガ on ウェブに載せてもらうことになりました」
 
そんな感じでした。
僕らはネーム大賞の応募作を独占したい訳ではないので、出版社から作家さんに声がかかったら間を取り持つようなこともよくしています。
もし、「マンガ on ウェブ」への掲載を希望していただければ、それも嬉しいですし。
実際にあった出来事を発信したかったわけですから、その編集長の言葉に従ってしまうと、確かに趣旨が変わってしまいますね。
 
「この20年くらいで旅のインフラが廃れているんですよ。お金がなくても泊まれるライダーハウスとか、無料のキャンプ場とか、以前は北海道の人たちにももう少し旅人を受け入れてくる文化があったと思うんですけど、旅人文化が廃れてきているっていうんですかね…。僕の漫画を読んで、みんなに北海道に行って欲しいんです。旅エッセイって、スゴイ人がスゴイ場所に行ってスゴイことするみたいな、そういうのが多い気がするんですよね。それじゃ誰もマネできない。僕はマネができるエッセイにしたいと思いました。
ネタはいくらでもあるんですよ。エピソードはあっぱいあるので、長く描きたいですね」
 
ぜひ!
 
 
 
 
しかし、おもちゃがいっぱいありますねぇ。
これ本物じゃないですよね?
 
「本物ではありません」
 
 
 
 
これは本物ですか?
 
「食玩です」
 
 
 
 
 
 
こんなところにプラモ隠してる。
Tシャツ屋さんなんですよね?
 
「そうです。実店舗はなくてネットショップだけの。RED BAZOOKA 」 という頭の悪いTシャツの専門店をやっています。」
 
 
「制作現場、見たいですか?」
 
見たい、見たい!
 
 
 
 
 
 
おう…。
 
「Tシャツはデザインからやっています。朝からTシャツの仕事をして、漫画を描くのは夜9時くらいからですかね。ずっと仕事をしているといえばそうなんですけど、毎日決められた時間に決まった仕事をキッチリするのがあまり得意じゃないので、ダラダラとできる仕事がいいです。今日頑張ったら明日は休みにしよう、みたいなことができる仕事が向いてるんですかね」
 
ああー、僕もサラリーマンには向いてない気がします。忙しい時は忙しくてもいいから、その分、休みたい時には休みたいと言うか、それができないと旅もできないですもんね。でも、自営業って自分が働かないと1円も入ってこないじゃないですか?自分で何か考えてやり続けないと生活できないというか。最近、それがちょっと辛いんですよねー…。週3日働けばよくて月給100万円くらいの仕事ってないですかねぇ?
 
「バイク見ます?」
 
はい。
 
 
「旅の目的っていくつかあると思うんです。キレイな景色を見たいとか、知らない場所に行ってみたいとか。今まで体験したことがないことをしてみたいという人は、次々と知らない土地に行くものなんですね。
僕も最初はそうだったんですが、長年通っている内に人がメインになったんです。僻地をウロウロしている旅人は何か特別な目的があったり、変な人だったりで面白くて、そんな人たちに出会いたくて行くんです。北海道に通う人はコミュニケーション好きが多くて、安宿やライダーハウスで盛り上がることも結構ありますね。行くと、去年出会った人とまた会ったり。同じ場所に行っても違う人と出会ったり」
 
繰り返しの中にある発見や面白さはありますが、最終的にはどうしたいということはあるんですか?
例えば、僕は漫画しか描けないんですね。
だから、漫画を一生懸命描きたい、漫画を極めたい、みたいな気持ちがあって描き続けているんですけど、北海道に通い続ける最終的な目標は何になるんですか?
 
「特に何も目指していないですね。極めたいとかは。今は若者が旅をする余裕がないのかな?って。昔は若者しかいなかったんですけど、旅人が高齢化しています。昔、若者だった人がおじさんになって未だに北海道に通っているパターンが増えています。それにはちょっと悪い部分もあって、たまに若者が旅していると宿で説教し出すおじさんがいるんですよね。めんどくさいおじさん。僕は北海道に来てくれる人が1人でも増えればいいなって思うんですけど」
 
作品の話に戻りますと、作品は最終的にどこに向かって行くんですか?
野球漫画だったら、甲子園で優勝することを目標に描くみたいのがあると思うんですけど。
 
「うーん、特にないですかね。実は自転車もちょっと乗るんですよ」
 
 
 
 
 
「実は薪も割るんです」
 
 
 
 
「自分で取り付けたストーブ。レンガを積むの大変でした。」
 
 
 
 
 
スゲーな…。
Tシャツ作れるし、漫画描けるし、バイク乗るし、何でもやっちゃう人なんですね。
そっか、僕はすぐにやりたいことを決めて、達成すべき目標を設定してって考え方をしてしまうけど、そうじゃなくてもいいんですよね。
バズさんを見てると「全部ここにある」と言うか、これだけ生活を楽しんでいる人ってあまりいないかもしれませんね。
最後に初めての電子書籍単行本が出る訳ですが、意気込みを聞かせてもらえますか?
 
「特にないですかね〜。一人でも多くの人に読んでもらえれば」
 
やってみよう、やってしまう、やり続ける。DIYを楽しむ。そんなバズさんでした。
 
 
 
「時は1998年、神威バズ23歳。生まれて初めての旅の舞台は北海道!
知識も金も度胸もない、人見知りのへっぽこライダーが北の大地をさまよい走る。
大きなドラマは無いけれど、小さな出会いと失敗盛りだくさん。
大自然の中で個性豊かな旅人達と一期一会を繰り返し
気づいた時にはどっぷり北海道にハマっていた…。
著者のその後の人生を狂わせた長くて短い旅を、20年経った今あえて振り返る
等身大の旅エッセイ漫画。」
 
 
 
 

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